ホテル車寄せ
大連樹源プロジェクト, 温泉ホテルと別荘(その2)
大連樹源プロジェクトにつきましては、2017年3月6日付のJCAP7 NEWSでグランドオープンの時に(その1)で報告しました。
JCAP7は中国遼寧省大連市から40km東にある湯景沢温泉で温泉ホテルと別荘の開発に携わっており、ホテルは2017年4月にグランドオープンしました。JCAP7は、この樹源プロジェクトの開発計画の策定、許認可取得、設計や施工時の設計管理、そして初期の開業準備とプロジェクトのライフサイクル全般に携わって来ました。開業から約一年経った現在、改めてプロジェクトの現状を報告致します。
幸い、このプロジェクトが成熟する段階を捉えて、日本のカメラマン梶原俊英氏が施設の撮影をされました。今回、プロの目から見たアングルで、湯景沢温泉ホテルの姿を(その2)として紹介したいと思います。
滝の庭より宿泊棟ロビーを望む
滝の庭:JCAP7として和風な建築にふさわしい枯山水の庭を提案し、この滝の庭や白河の庭、そして噴水石庭等を作りました。
このプロジェクトの事業主体は大連樹源集団で、敷地面積は37,000m2、別荘地が90,000m2と広大なものです。2017年4月の開業以来、中国における本格的な日本の温泉旅館スタイルのホテルと言うことで人気を集めています。隣接する日帰り温泉も大連と言う大都市に近いということもあって入場客で賑わっています。これは中国で日本の温泉の雰囲気が味わえるという点と、多くの中国人観光客が日本を訪ねてその温泉やおもてなしの精神に触れて、それを中国でも味わってみたいと言う客の願望によるものと分析しています。
この日本の温泉の良さに触発されて別荘地の売れ行きも好調で、現在1期~3期で開発した別荘約200戸が完売しました。今日の中国の不動産不況を吹き飛ばす販売実績です。この日本ブームに乗って施主は、この地区に更なる別荘地を計画しており、現在施主と共にどういう計画が最適か、施主の代表者一行と共に日本の住宅開発地を見学して、新しい販売戦略、開発計画を立てているところです。
樹源プロジェクト全景パース
ホテル棟は、施主の意向もあって純和風な建築、内装の設計が求められ、ホテルやスパ棟のロビーに入ると日本の高級温泉旅館に入ったような錯覚を覚えるほどです。
温浴施設棟ロビー
スパ棟ラウンジ
レストラン 大宴会場
レストランホール席
レストランバイキングエリア
Bar:窓越しに滝の庭を見渡すことができます。
夏の桃:和風のモダンな客室で、露天風呂に浸りながら客室の庭越しに「山の歌」公園を見渡すことができます。
日本の温泉は中国で大変人気があります。特に、日本を旅行した施主が日本のおもてなしの精神や安らぎが得られる温泉旅館の雰囲気に感銘を受け、是非中国でも同様の施設を作りたいという強い希望がありました。これがJCAP7に寄せられ、これまで計画・設計・施工中の設計管理・運営支援を行ってきました。開業一年にしてお客様から高い評価を受けていることにJCAP7として誇りに思うとともに、更なる高品質の施設とサービスの向上を目指して次期計画に注力する所存です。
浴室棟 水着エリア
女湯露天風呂
白河の庭
噴水石庭
別荘地についても純日本風の計画で、一軒の家の広さを中国では普通200m2から300m2とするところを、少し小ぶりな200m2以下に抑え、間取りについては日本風に効率的で使いやすいものにしました。更に、日本的な設計で二階部分をセットバックさせた結果、街並みに開放感が生まれました。日本風な街づくりのため景観設計には力を入れ、そして現地にある樹木や石を用いるものの、実際の施工においては日本から庭師を派遣して工事の指導に当たり、和風の雰囲気づくりに努めました。こういった設計のコンセプト、施工での指導が実を結んで、約200戸の別荘は全て完売しました。
樹源別荘区街並み:遠方は建設中の第三期
プール付き一戸建別荘
JCAP7は、この樹源プロジェクトに於いて当初の開発計画の策定、関係官庁からの承認取得支援、設計や施工時の設計管理、そして和風旅館にあってはなくてはならない「おもてなしの精神」や和風料理等を教えるため日本人の指導員や総料理長を派遣してホテルの開業準備を行うなど一貫したサービスを提供してきました。これは、すべてのプロジェクトに於いて計画から運営までのあらゆるサイクルに関わっていくというJCAP7に理念を具体化したものであり、その意味で樹源プロジェクトが開業の運びとなったことは、我々JCAP7として大きな喜びであるとともに、誇りとも思う次第です。
樹源温泉ホテルの開業準備支援業務
和風旅館にあってなくてはならない「おもてなしの精神」や日本料理を指導するため日本人の指導員や総料理長を派遣してホテルの開業準備を行って来ました。この業務内容は以下の通りです。
- ①運営基本方針策定
- ②日本式高級旅館の運営ノウハウの提供
- ③工程表策定
- ④組織提案
- ⑤スタッフ研修
- ⑥厨房設備助言
- ⑦厨房道具類リスト策定
- ⑧ユニフォーム提案
- ⑨Spa導入計画助言
- ⑩料理人募集時期助言及び紹介
- ⑪輸出入諸問題提言
オープンキッチン
レストランホール
温水プール